二階建てのキャンピングカー特集!種類や自作の注意点を解説

キャンピングカー

二階建てのキャンピングカー特集!種類や自作の注意点を解説

こんにちは。「Camper Life Labo」 運営者のCHISATOです。

最近、キャンピングカー業界で密かに、でも確実に熱い視線を集めているのがキャンピングカーの二階建てモデルです。

キャンピングカーといえば、限られた車内空間をいかに工夫して使うかが醍醐味ですが、そこへさらに上方向へ空間を広げるという発想は、まさに夢のようですよね。

でも、いざキャンピングカーの二階建て価格や維持費を調べてみると、情報が多すぎて迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

二階建てバスをキャンピングカーに自作してみたいという憧れを抱く方や、ハイエースや軽自動車をベースに内装を二階建て風にカスタマイズしたいと考えている方もいらっしゃるはずです。

また、実際に購入する前にレンタルで二階建ての使い心地を試してみたいという声や、自分でルーフを改造する際の構造変更手続きについて不安を感じているというお悩みもよく耳にします。

車という物理的な制限がある中で、二階建てという圧倒的な居住空間を手に入れるためには、最新のモデル選びから、複雑な法律、そして自分自身の運転免許証の区分まで、知っておくべきリアルな事情がたくさんあるんです。

この記事では、キャンピングカーが大好きで日頃からリサーチを重ねている私が、超高級な最新モデルから、家族で楽しめる現実的な構造、さらには大型バスを使ったDIYのディープな世界まで、徹底的に解説していきます。

この記事を通して、あなたの理想とするロケーションフリーな生活に、少しでも近づくヒントを見つけてもらえたら嬉しいです。

憧れの二階建てキャンピングカーの種類

「二階建てのキャンピングカー」と一口に言っても、その種類は本当にさまざまです。

数千万円もするような夢の超高級車から、週末のキャンプで大活躍してくれる現実的なファミリー向けモデル、さらには日本の細い道でもスイスイ走れる軽自動車ベースのものまで、ユーザーの目的に合わせて驚くほどの進化を遂げているんですよ。

ここでは、現在市場にある様々な「二階建て」の形を、私の視点で分類しながら詳しくご紹介していきますね。
きっと、あなたにぴったりのスタイルが見つかるはずです。

超高級な完全二階建てモデルの最新技術

まず最初にご紹介するのは、キャンピングカーの概念を根底から覆すような、まさに「完全な二階建て」と呼ぶにふさわしい超高級モデルの世界です。

予算の都合は一旦忘れて、今の技術でどこまでできるのかを見ていきましょう。

SAIC MAXUSが魅せる「移動する別荘」の衝撃

出典:Life Home V90 Villa Edition(ライフホーム V90 ヴィラエディション)

世界中のキャンピングカーファンにものすごい衝撃を与えたのが、中国の自動車メーカー・上汽集団(SAIC MOTOR)のブランドであるSAIC Maxusが発表した「Life Home V90 Villa Edition(ライフホーム V90 ヴィラエディション)」です。

これ、価格が約4500万円という、まさに家が買えてしまうレベルの超高級車なんです。

全長6メートル級のボディなんですが、停車してボタンを押すと、まるでトランスフォーマーのように車体が変形します。

まず、左右の壁が外側へせり出すスライドアウト機構で1階のフロア面積がドカンと広がります。

そして何より驚きなのが、ルーフ部分が上方向へウィーンとリフトアップして、なんと面積12.4平方メートル(約7.5畳)もの独立した「2階」がまるまる出現するんですよ!

1階と合わせると、総居住面積はなんと35畳。
都市部のワンルームマンションよりもずっと広いんです。

ポイント

V90 Villa Editionの驚愕ポイント

  • 停車時に左右の壁が広がり、さらに屋根が持ち上がる
  • 1階と2階を合わせた総居住面積は約35畳
  • 2階へは専用の「小型エレベーター」で移動する

さらに信じられないのが、2階へのアクセス方法です。
普通ならハシゴを想像しますよね?

でもこの車、なんと車両内部に小型エレベーターが組み込まれているんです。

シームレスに上の階へ移動できるなんて、本当に動く邸宅ですよね。

2階部分は全面ガラス張りのサンルームのようになっていて、高い視点から絶景を独り占めできます。
しかも内部には掘りごたつまで完備!

もはや単なる寝る場所ではなく、VIP向けのラウンジや茶室として設計されているんです。

HYMERが描く未来の空気注入式ルーフ

出典:HYMER(ハイマー)

一方、ドイツの老舗キャンピングカービルダーであるHYMER(ハイマー)も、負けてはいません。

彼らが発表したコンセプトモデル「VisionVenture」は、次世代の素材技術を使った未来の二階建て空間を提案しています。

通常、屋根を持ち上げるポップアップルーフといえば、FRP(繊維強化プラスチック)や金属を使うのが当たり前でしたが、このVisionVentureは「空気注入式の新素材」を採用しているのが最大の特徴です。

空気をパンパンに入れて膨らませることで2階部分を作るという、とってもユニークなアプローチなんです。

ポイント

空気注入式の何がすごい?

空気を活用することで、屋根そのものが圧倒的に軽量化されます。
重いものが上にあると車の走行は不安定になりがちですが、これなら安心です。

さらに、空気の層が強力な「断熱材」として機能するため、従来のキャンピングカーの弱点だった「ルーフ展開時の暑さ・寒さ」を根本から解決できる可能性を秘めているんです。

これらのモデルを見ると、キャンピングカーの二階建ては、よりシームレスで快適な空間へと劇的な進化を続けていることがよくわかりますよね。

ポップアップルーフによる実用的な空間

さて、先ほどのような数千万円のモデルは憧れとして胸にしまっておくとして、ここからは私たちが実際に購入を検討できる、実用的で手の届く「実質的な二階建て」についてお話ししていきますね。

普段は普通のバンやミニバンとして走り、キャンプ場に停泊した時だけ屋根をパカッと持ち上げて空間を広げるのが「ポップアップルーフ」です。

走行中の空気抵抗や車高の制限をクリアしつつ、寝る場所を倍増させることができる、本当に賢い仕組みなんですよ。

欧州で活躍する本格派バンコンの魅力

海外、特にヨーロッパではこのスタイルのキャンピングカーがとても人気です。

例えば、トヨタのポーランド法人が2026年に発表したキャンピングカー「プロエース マックス タヌキ」がとても良い例です。(タヌキって名前、なんだか可愛いですよね!)

この車は、日本でも話題になったフィアットの「デュカト」の兄弟車にあたる、大型の商用バンをベースにしています。

外見はスタイリッシュなバンですが、内装はモダンな木目調で、ベッド、シャワー、トイレ、冷蔵庫などが標準装備された本格派です。

そして最大のポイントが、オプションで設定されているポップアップルーフです。

就寝スペース サイズ
車内後部 常設ベッド 1900mm × 1400mm
車内前部 折りたたみベッド 1700mm × 900mm
屋根上 ポップアップルーフ 2000mm × 1200mm

屋根を持ち上げると、そこには大人2人がゆったり寝られる広大なスペースが出現します。

車内のベッドと合わせると、なんと最大5人もの就寝が可能になるんです。

まさに「二階建てスライドドアバン」ですよね。

フロアやルーフには最大20mmもの厚さの断熱材がしっかり組み込まれていて、外の気温に左右されにくい工夫が施されているのも嬉しいポイントです。

ディーゼルエンジン搭載で力強く走れるので、長距離の家族旅行にはこれ以上ない相棒になってくれるかなと思います。

家族で快適に寝られるバンクベッド構造

日本の道路事情や駐車場事情を考えると、海外の大きなバンは少し運転が不安…という方も多いですよね。

そんな日本の環境に合わせて独自に進化してきたのが、トラックやバンの運転席(キャブ)の後ろに居住空間(シェル)を架装した「キャブコンバージョン(通称:キャブコン)」です。

このキャブコンの最大の特徴であり、実質的な二階建て空間を作り出しているのが、運転席の上部に大きく張り出した「バンクベッド」という構造です。

国産高級キャブコン「トリグラフ」の多層空間

出典:トリグラフ(Triglav)

国産キャブコンの代表格として私が注目しているのが、ファンルーチェというビルダーが作っている「トリグラフ(Triglav)」です。

これは、耐久性に定評のあるトヨタのハイエースバンをベースにした高級モデルで、価格は1500万円前後とプレミアムな設定になっています。

このトリグラフのスゴイところは、従来の重いフレーム構造をやめて、軽量なFRP製のパネルを使ってボディを作っている点です。

これによって車が軽くなり、燃費が良くなるだけでなく、見た目もつなぎ目のないツルッとした美しいデザインに仕上がっています。

車内に一歩足を踏み入れると、そこには見事な多層的な二階建て空間が広がっています。

ポイント

トリグラフの就寝レイアウト(計5人)

  • 車内後部:常設の二段ベッド(大人2名)
  • 中央部:シートを展開するダイネットベッド(子ども2名)
  • 運転席上部:バンクベッド(大人1名または子ども2名)

この上階として機能するバンクベッドにはスカイビューウィンドウ(天窓)が付いていて、夜には星空を眺めながら眠りにつくことができるんです。

子どもたちは絶対に「ここ私が寝る!」って大興奮するスポットですよね。

車内には96リットルの大型冷蔵庫や家庭用エアコン、さらにはキャンピングカー専用のオゾン発生器まで搭載可能で、もはや高級ホテルのラウンジ並みの快適さです。

悪路も走破する巨大モデル「ASTRARE GX4」

ASTRARE(アストラーレ) GX4

出典:ASTRARE(アストラーレ) GX4

さらに、「もっとアクティブに、道なき道も進みたい!」というワイルドな方には、トヨタのピックアップトラック「ハイラックス」をベースにしたバンテックの新型キャンピングカー「ASTRARE(アストラーレ) GX4」という選択肢もあります。

こちらも1200万円を超える高級車ですが、四輪駆動のトラックがベースなので、雪道や泥道などの悪路走破性は抜群です。

大きなキャビンを背負ったその姿は迫力満点で、キャンピングカーショーでも「二階建ての巨大モデルだ!」と大きな話題を集めました。

アウトドアの行動範囲を飛躍的に広げつつ、広大な上部ベッドで快適に休める、とても頼もしいモデルですよ。

軽自動車ベースで作る最強のミニサイズ

「キャンピングカーは欲しいけど、大きくて運転できない」「維持費が高そう…」そんな不安をすべて吹き飛ばしてくれるのが、日本の宝とも言える「軽キャンパー」の存在です。

軽自動車には、全長3.4m以下、全幅1.48m以下という極めて厳しいサイズのルールがあります。

この限界ギリギリの小さな箱の中で、いかにして家族で寝るスペースを作るか。

その究極の解答こそが、「ポップアップルーフによる二階建て化」なんです。

重装備が標準搭載!「コンフィII POP」の実力

出典:ROUTE6

私が「これは軽キャンパーの最高峰だ!」と感動したのが、ルートシックスというビルダーが展開しているダイハツ・アトレーをベースにした「コンフィII POP」というモデルです。

パッと見は普通の軽ワゴンなんですが、車内をフラットにすると大人2名がしっかり寝られます。

そして、屋根のポップアップルーフをガバッと開けると、そこに追加で2名分のテント空間が出現するんです。全長たった3.4mのミニミニサイズなのに、合計4人も寝られるなんて魔法みたいですよね。

ポイント

最強と呼ばれる理由はその「標準装備」にあり!

このコンフィII POPのすごいところは、400万円台という価格の中に、大型キャンピングカー顔負けの重装備がすべて最初から組み込まれている点です。

  • 200Aの大容量リチウムイオンバッテリー
  • 1000Wインバーターとソーラーパネル
  • 夏の夜も快適な12Vクーラー
  • エンジンを止めても車内ポカポカのFFヒーター

軽自動車はもともと鉄板が薄くて断熱性が低いのが弱点なんですが、このモデルは職人さんがすべてのドアや床に徹底的な断熱施工を施しているため、その弱点を見事に克服しています。

普段の買い物や通勤には普通の軽自動車として小回り良く使い、週末には家族4人が生活できる二階建ての秘密基地に変身する。

コストパフォーマンスを考えると、本当に最強のソリューションだと思いますよ。

購入前にレンタルで使い勝手を試す方法

ここまで色々な二階建てキャンピングカーをご紹介してきましたが、「よし、明日買いに行こう!」と即決できる金額ではないですよね。

キャンピングカー選びで絶対にやってはいけないのが、勢いだけで高額なモデルを買ってしまうことです。

年間を通してどれくらい使うのか冷静に考えてみてください。

年に数回の旅行にしか使わないのであれば、数百万円から数千万円の車両代に加えて、駐車場代、税金、メンテナンス費用などのランニングコストを払い続けるのは、財務的にちょっと厳しいかもしれません。

そこで私が強くおすすめしたいのが、購入前にまずはレンタルで徹底的に使い勝手を試してみることです。

クラス別のレンタル料金相場

今の時代、キャンピングカーのレンタルはとても身近になっています。

ベースとなる車のサイズや、借りる時期(シーズン)によって料金は変わってきます。

クラス 平日相場(24h) 週末相場(24h) ハイシーズン相場
軽キャンパークラス 約7,500円 約10,000円 約12,500円
普通車・バンコンクラス 約22,000円 約22,000円(要確認) 約27,500円

※料金はあくまで一般的な目安です。正確な情報は各レンタル会社の公式サイトをご確認ください。

軽キャンパーなら1万円前後から手軽に借りられます。ポップアップルーフの開け閉めは自分にできるか、ルーフ上のテント空間は本当に快適か、などを検証するにはもってこいです。

もし将来的に高額なキャブコンを買いたいと夢見ているなら、ぜひ一度似たモデルをレンタルして、家族全員で車中泊を体験してみてください。

「バンクベッドへの昇り降りは案外大変だな」「ルーフを開けた時の外の音や断熱性はこのくらいなんだな」といった、カタログからは絶対に分からないリアルな体感が得られます。

あわせて、実際の車中泊で必要になる持ち物は女子のキャンピングカー車中泊!必要な物と完全ガイドでも整理しているので、レンタル前の準備チェックにも役立ちます。

このテスト運用こそが、購入後の「こんなはずじゃなかった…」という後悔を防ぐ一番の近道なんですよ。

二階建てキャンピングカーの法規制と維持

さて、ここからは少し視点を変えて、キャンピングカーを維持していく上でのリアルなお金の話や、絶対に避けては通れない法律・ルールの話に入っていきます。

特に、二階建てバスを自分で改造したいというDIY派の方や、自分の車にルーフを後付けしたいと考えている方にとっては、車検や免許の区分は知らなかったでは済まされない超重要項目です。

少し複雑な部分もありますが、分かりやすく紐解いていきますね。

二階建てバスを自作で構造変更する魅力

完成したキャンピングカーを買うのではなく、「もっと広くて自由な空間が欲しい!」という熱狂的なファンが行き着く究極のDIYがあります。

それが、中古の大型路線バスや二階建てバスを買ってきて、自分の手でキャンピングカーに改造するという方法です。

全幅が2.5メートル、全長が10メートルを超えるような大型バスは、普通車とは比べ物にならない圧倒的な床面積を持っています。

分厚い断熱材を壁に詰め込んでも、余裕で横向きに寝転がれる広さがあり、まさに「タイヤのついた家」を作ることができるんです。

8ナンバー化に隠された経済的メリット

なぜ彼らはわざわざ大変な思いをしてバスを改造するのか。

もちろん自分だけの空間を作りたいというロマンもありますが、最大の理由は「維持費を劇的に安くするため」なんです。

元々たくさんの人を乗せるバスは「2ナンバー(乗合自動車)」として登録されています。

これをキャンピングカーの要件を満たすように改造し、陸運局で「8ナンバー(キャンピング・特殊用途自動車)」へと構造変更登録をします。すると、何が起きるでしょうか。

ポイント

車検期間が1年から2年に!

2ナンバーのバスは毎年車検を受けなければなりませんが、8ナンバーのキャンピング車になれば、普通乗用車と同じように「2年に1回」の車検で済むようになります。

これだけで、車検のたびにかかる代行費用やテスター屋の費用などの諸経費が半分になるんです。

自賠責保険や重量税の年間負担額は2ナンバーと大きくは変わりませんが、車検の手間が半減するというのは、DIYユーザーにとってとてつもなく大きなモチベーションになります。

(※ただし、車両総重量が8トンを超えると、用途がキャンピングであっても高速道路の料金は「大型車・特大車扱い」になるので注意が必要です。)

大型車両の隠れた出費「タイヤ代」の節約術

維持費が安くなるとはいえ、大型バスにはどうしても避けられない高額な出費があります。

それが「タイヤ交換」です。

バス用の大きなスタッドレスタイヤを新品で6本(後輪はダブルタイヤなので)揃えようとすると、なんと30万円前後もかかってしまいます。

そこで、自作ユーザーたちの間では、ネットオークション(ヤフオクなど)を駆使して、2〜3年落ちの良質な中古タイヤを何回かに分けて落札するというノウハウが共有されています。

送料込みで約5万円程度でタイヤを調達し、持ち込み交換の工賃(約2万7500円)を合わせても、総額約7万7800円まで圧縮するんです。

こういうたくましい節約術がないと、大型バスの維持は厳しいというのが現実なんですね。

車検を通すための乗車定員と難燃素材基準

「よし、バスを買ってベッドを置こう!」と思っても、そう簡単にはいきません。

路線バスをキャンピングカーに変更するための陸運局の審査は、びっくりするほど厳しいんです。

中でも自作ユーザーを最も苦しめるのが「乗車定員」と「素材の基準」です。

立ちはだかる「乗車定員10名」の壁

元々50人以上乗れるようなバスから座席を取り外して、ベッドやキッチンを設置しますよね。

この時、乗車定員を「10名以下」に減らしてしまうと、自動車のカテゴリー(区分)が変わってしまうため、「事前審査」というものすごく面倒で厳しい書類提出が必要になってしまいます。

これを突破するのは至難の業です。

ではどうするかというと、一番現実的な裏技として、乗車定員をあえて「10名ジャスト」に設定して登録するんです。

こうすることで、煩雑な事前審査を回避できる可能性が高まります。

さらに、内装をできるだけ軽くして車両総重量を8トン以下に抑えられれば、後でお話しする「旧普通免許」で運転できるようになるので、一石二鳥なんですよ。

内装材のルール「難燃証明書」の準備

車検を通すためのもう一つの大きな壁が、車内で使う素材の「難燃性(燃えにくさ)」の基準です。

ソファーの生地やシートカバーなどを自作する場合、それが燃えやすい素材だと車検に通りません。

日本自動車車体工業会が定めた「JABIA」という難燃素材の基準をクリアしている必要があり、車検時にその証明書の提出を求められることがあります。

注意ポイント

生地を買う時の注意点

ネット通販で内装用の生地を買うときは、必ず難燃証明書を発行してくれる専門のショップを選びましょう。
注文時に「難燃証明書希望」と伝えて、PDFなどで証明書をもらっておくという緻密な準備が絶対に必要です。

ただし、面白い法的な抜け道(仕様)もあります。

実は、鉄やアルミ、FRPはもちろんですが、「厚さ3mm以上の木製の板(合板含む)」や「天然皮革」は、それ自体が燃えにくい材料として認められているんです。

だから、内装の壁や床に分厚い木材をたっぷり使うことは法律的に全く問題ありません。

壁に塗るペンキなども「付着するもの」として扱われるので、基準は問われません。

このルールを知っているからこそ、DIYユーザーは木材をふんだんに使ったログハウスのような内装を作れるんですね。

2022年の構造要件改正の恩恵

少し前まで、キャンピングカー(8ナンバー)の車検のルールには「キッチンの前で大人が立って作業できないとダメ(室内高1600mm以上)」という非常に厳しい縛りがありました。

昔、税金逃れのために適当な流し台を置いただけの偽装キャンピングカーが横行したため、その対策として作られたルールでした。

しかし、時代が変わり車中泊ブームが到来したことで、「寝る場所と簡単な調理設備があれば十分」というスタイルが一般的になりました。

これを受けて、2022年(令和4年)4月に、約20年ぶりとなる構造要件の大幅な規制緩和が行われたんです。

この改正により、厄介だった室内高1600mmの要件などが現代の実情に合わせて緩和されました。

これによって、全高の低いバンでも二階建て構造(ポップアップルーフなど)をより自由に設計しやすくなり、ビルダーにとってもDIYユーザーにとっても、本当に大きなターニングポイントになったんですよ。

運転免許区分と車両総重量の複雑な関係

さて、ここからがキャンピングカー選びで絶対に間違えてはいけない、最も重要なポイントです。

どんなに豪華な二階建てキャンピングカーを買えるお金があっても、あなたの持っている運転免許証でそれを運転できるとは限らないんです。

日本の免許制度は過去に何度も変わっているため、自分がいつ免許を取ったかによって、運転できる車の大きさが劇的に変わってしまいます。

免許取得時期による恐ろしい分断

キャンピングカーを運転する上で確認すべきは、「乗車定員(10人以下)」と車検証に記載されている「車両総重量」です。

現在の普通免許の効力は、大きく3つの時期に分かれています。

平成29年3月12日から準中型自動車・準中型免許が新設され、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満等の区分が設けられました(出典:警視庁「準中型自動車・準中型免許の新設について」)。

免許取得時期 現在の免許区分 運転できる車両総重量
平成19年(2007年)6月1日以前 中型(8t限定)免許 8.0t未満
平成19年6月2日〜平成29年3月11日 準中型(5t限定)免許 5.0t未満
平成29年(2017年)3月12日以降 現行の普通免許 3.5t未満

これ、本当に気をつけてくださいね。

平成19年以前に免許を取ったベテランドライバー(現在40代以上の方が多いと思います)は、今の免許証には「中型車は中型車(8t)に限る」と書いてあるはずです。

この方は、総重量8トン未満という巨大なバスコンや重い輸入二階建てキャンピングカーでも、そのまま運転できてしまいます。

問題は、平成29年以降に免許を取った若い世代の方です。

現行の普通免許では「車両総重量3.5トン未満」の車しか運転できません。

注意ポイント

【架装による重量オーバーの罠】

最近の高級なキャブコンは、ベースとなる車の重さに加えて、巨大なFRPの居住部分、ポップアップルーフの重い油圧装置、大容量のバッテリー、ソーラーパネル、エアコンなど、装備がどんどん重くなっています。

その結果、完成した車の「車両総重量」が3.5トンのボーダーラインを超えてしまうモデルが少なくないんです。

もし若い方が、車検証の「車両総重量」を確認せずに3.5トンを超えるキャンピングカーをレンタルして運転してしまったら、それは完全に「無免許運転」という重大な犯罪になってしまいます。

これを防ぐためには、事前に必ず車検証を確認するか、教習所に通って「準中型免許(7.5t未満)」や「中型免許」を取り直す必要があります。

また、AT限定免許ではMT車のキャンピングカーは運転できないという基本もお忘れなく。

キャンピングトレーラーと牽引免許の壁

自走する車ではなく、エンジンを持たない居住専用の箱を乗用車で引っ張る「キャンピングトレーラー」という選択肢もあります。

これも安価に広い空間を作る良い方法ですが、ここにも重量の壁が存在します。

引っ張るトレーラーの車両総重量が750kg以下であれば、特別な牽引免許は不要で、今の普通免許のまま引っ張ることができます。

軽自動車やコンパクトカーでも牽引できるので入門用として人気です。

しかし、広いリビングやシャワーが付いたような、就寝定員4名を超えるような大型トレーラー(750kg超)を引っ張るには、法的に「牽引免許(牽引第一種免許)」が必要になります。

免許センターでの「一発試験」は費用は安いですがプロの指導がないため合格するのは至難の業です。

現実的には教習所に通って10万円〜15万円ほどの費用をかけて取得することになります。

ちなみに、750kg超〜2000kg未満に限定された「ライトトレーラー免許」というのもあるのですが、教習所ではカリキュラムがなく、自分で試験車両を持ち込まなければならないため、実質的に取得はほぼ不可能に近いと言われています。

素直に普通の牽引免許を取るのが一番の近道ですよ。

※免許の区分や罰則に関する正確な情報は、警察庁や運転免許センターの公式サイトなどを必ずご確認ください。最終的な判断や運転の可否は自己責任となります。

ルーフ後付け改造に伴う構造変更手続き

「今乗っているミニバンや軽ワゴンの屋根を切って、後付けでポップアップルーフを乗せて二階建てにしたい!」というカスタマイズも、愛車に乗り続けられるので根強い人気があります。

でも、ここで絶対に知っておかなければならないのが、日本の厳格な車検制度(保安基準)との関わりです。

「指定部品」と大規模改造の違い

車のカスタマイズパーツは、国土交通省のルールによって「指定部品」と「指定外部品」に分けられています。

例えば、屋根に載せるルーフキャリアや、後ろにつけるハシゴ(リアラダー)などは指定部品です。

これらをボルトやクリップなどの「簡易的な方法」で取り付けた場合は、一定のサイズや重さの範囲内であれば、そのまま車検に通ります。

しかし、ポップアップルーフの架装は全く次元が違います。

車の屋根というのは、車全体の強度を保つための重要な骨格です。

そこをチェーンソーなどで大きく切断し、溶接やリベットなどを使って新しいルーフのユニットを強力に固定する行為は、車の衝突安全性に関わる「大規模な改造」とみなされます。

注意ポイント

【構造変更審査は絶対に必要!】

この場合、ルーフ自体が指定部品であったとしても、簡易的な取り付けとは認められません。

また、車の高さ(全高)や重さが、元の車検証の数字から大きく変わってしまいます。

そのため、改造後に必ず陸運局で「構造変更審査」を受けて、安全基準を満たしていることを証明し、車検証の数値を書き換えてもらうことが法律で義務付けられているんです。

構造等変更検査は、自動車の長さ・幅・高さ・乗車定員などに変更が生じる場合に関わる手続きとして案内されています(出典:国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「構造等変更の手続」)。

もしこの手続きをサボってそのまま公道を走ると、「不正改造車」となってしまい、警察に捕まるだけでなく、次回の車検を一切受けることができなくなってしまいます。

絶対にやめてくださいね。

全高の制限ルールにも注意

また、車の高さにも基本的なルールがあります。

小型トラック(4ナンバーなど)をベースにする場合、高さの制限は2.0メートル以下、中型や大型トラックなら3.8メートル以下と決められています。

ルーフを閉じた状態、そして開いた状態での高さが、これらの保安基準の枠内にしっかり収まっているか、適法に処理されているか。

ルーフのカットと架装は、個人のDIYレベルでは難易度が高すぎますし危険なので、必ず高い技術力と構造変更の実績を持ったプロのビルダーさんに依頼するようにしてください。

二階建てキャンピングカーの未来と選び方

さて、ここまで「キャンピングカー 二階建て」に関する様々な情報をお届けしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

キャンピングカーの空間を上へ上へと伸ばすという発想は、決して奇抜なものではなく、限られた車のサイズの中で私たちの快適性を最大限に引き出してくれる、とても理にかなった進化だということがお分かりいただけたかと思います。

SAIC MAXUSのようにもはや別荘と呼べるような超高級車が登場する一方で、私たちにとって身近なハイエースや軽自動車ベースのポップアップルーフ車は、断熱技術やバッテリーの進化によって、本当に実用的で快適な二階建て住宅へと進化しています。

また、古い路線バスをDIYして自分だけの城を作るカルチャーも、法規制の隙間を縫いながら熱く存在し続けています。

あなたにとっての「最適解」を見つけるために

最後に、キャンピングカー選びの絶対的な鉄則をお伝えします。

それは、「とにかく高くて豪華なものを買えば失敗しない」という思い込みを捨てることです。

ポイント

購入前に確認すべきチェックリスト

  • 自分の運転免許証で、その車の「車両総重量」が運転できるか?
  • 年間を通して、どれくらいの頻度で、誰と使うのか?
  • 自宅の駐車場や、よく行くスーパーの立体駐車場の高さ制限に引っかからないか?
  • 本当にその豪華な装備(シャワーや巨大キッチンなど)は毎回使うのか?

これらを冷静に見極めて、自分たちにとって本当に必要な装備だけを残していくことが、最高のキャンピングカーライフへの第一歩です。

いきなり高額なローンを組むのではなく、まずはレンタルを活用して、家族で「二階建てでの車中泊」をテスト運用してみてくださいね。

キャンピングカーの二階建てというジャンルは、これからも新しい素材や技術の登場によって、もっと軽く、もっと快適に進化していくはずです。

法規制の壁と技術の革新がぶつかり合うこの面白い業界を、これからも「Camper Life Labo」では追いかけていきますので、楽しみにしていてください!


※この記事で紹介した価格、法律、車検制度、免許区分などの情報は、変更される可能性があります。実際に車両の購入や改造、運転を行う際は、必ず専門の販売店や警察、陸運局などの公式情報を確認し、専門家に相談の上、自己責任でご判断ください。

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